Shift(Option)キーでセーフモードが起動しない条件
以前、トラブルシューティング:確認2[アドオン依存かどうか]:セーフモードの方法 - とりかごとなり。の中で、
以前のバージョンでは、Thunderbirdを起動していない時に
Win+Rで「ファイル名を指定して実行」からthunderbird -safe-mode(Windows)
ターミナルから/Applications/Thunderbird.app/Contents/MacOS/Thunderbird-bin -safe-mode(OS X)
とか
ThunderbirdのアイコンをShift(Windows)かOption(OS X)と一緒に起動
が出来たと思うのですが、現行の38.x系ではなぜか上手くいきません。
ということを書いていたのですが、これの再現条件がわかりました。
結論から言うとバージョン依存ではありませんでしたので、以前の文章をお詫び&訂正しつつ、再現条件を書いておきます。
セーフモードが起動しない条件
Thunderbird起動時に、自動で起動するプロファイルが指定されていない*1時には、Shift(Option)キーを押しながらThunderbirdを起動しても、セーフモードにはなりません。
これは、一度プロファイルマネージャを起動させた時に、「今後このプロファイルを使用する」にチェックを入れない状態で使用している場合に再現します。
再現性の仮説
プロファイルマネージャで「今後このプロファイルを使用する」にチェックを入れなかった場合、Thunderbirdを起動すると最初にプロファイルマネージャが表示され、どのプロファイルを使用するか選択が可能です。
でも、Thunderbird起動中に、メニューバーのヘルプ→「アドオンを無効化して再起動」を選ぶと、再起動時にはプロファイルマネージャは表示されず、直前に使用していたプロファイルが自動的に読み込まれた状態でThunderbirdがセーフモード起動します。
このことから、「セーフモード起動では、予めプロファイルが指定されていて、Thunderbirdが自動起動できることが必要」なのではないかと思いました。
プロファイルマネージャ起動時は、上記のように「次にどのプロファイルを起動するか」が未選択の状態です。
(プログラムとしての)Thunderbird本体から見た場合、どのプロファイルを読み込むべきか指定がない状態であり、当然ながら自動起動はできません。
この状態で、Shift(Option)キーを押しながらThunderbirdを起動しても、セーフモードにはならず、プロファイルマネージャが起動します。
「試しに…」と思って、「今後このプロファイルを使用する」にチェックを入れてThunderbirdを起動→終了し、再度Shift(Option)キーを押しながらの起動を試みると、きちんとセーフモードの画面が表示されました。
再現しない使い方
当方の環境では、普段使いの環境のほか、フォーラムやここのブログ用の検証などで使用目的別にプロファイルを分けて運用していたため、普段から「今後このプロファイルを使用するにチェック入れず、毎回プロファイルマネージャが起動する設定にしていました。
そのため、Shift(Option)キーを押しながらの起動ではセーフモードが無効化されていたのだと思います。
普段ひとつのプロファイルのみで素直に運用している場合は遭遇することがない現象かもしれません。
Thunderbirdをインストールした後、そのまま素直に*2起動した場合は、初回起動時に作成されるプロファイルで自動的に起動します(プロファイルは一つだけ)。この状態で一度Thunderbirdを終了させ、再度素直に起動した場合も、初めに作成されたプロファイルを自動で読み込んで起動します。
この状態であれば、恐らくShift(Option)キーを押しながらThunderbirdを起動でも、無事セーフモードで起動できるはずです。
*1:profiles.ini内において、どのプロファイルにもDefault=1の記述がない。詳細はprofiles.iniには何が書かれているか。 - とりかごとなり。参照
*2:単純にアイコンをクリックするなど。起動時オプションを一切つけていない状態