とりかごとなり。

Mozilla Thunderbirdに関する個人的な備忘録とか設定とか。メールのトラブル時・異常時の対処や考え方が基本路線です。

基本操作はThunderbird全般、何か困った! の時はトラブルシューティング全般をどうぞ。
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ブログ記事化してないけどフォーラムで答えたものは、自記事フォーラム落穂拾いにて、はてブ形式でまとめてあります。

スレッドペインのコラムから「通信相手」を非表示にする

Thunderbird45が出てからというもの、ブログのアクセス数がえらいことになってる( o ;)
普段は2桁/dayだったのに、ここ2日ほどで2桁増えたの図

f:id:meeyar:20160422211658p:plain

送信周りにおけるアドオンの非対応問題*1でアクセス伸びているのは把握してるのですが、残念ながら自力修正の技量がないので、これらは当面アドオン作者の皆さまとかわかっている方の対処にお任せするとして、書けそうなところだけ書いておきます。

送信問題ほどではないですが、Thunderbird45.0より追加されたスレッドペインの「通信相手」表示についての検索がぽつぽつ来ています。
この「通信相手」のコラムを非表示にする・コラムの表示項目を変更する方法を書いておきます。

続きを読む

Thunderbird45.0+Enigmailでmailnews.send_plaintext_flowed=falseになる

Thunderbird45.0ではformat=flowedにてdelsp=yesがサポートされたことが話題となっています。
Thunderbird 45.0以降ではメールのContent-Typeに「format=flowed; delsp=yes」が追加される | スラド IT

根拠となるRFC3676は
RFC 3676 - The Text/Plain Format and DelSp Parameters

  詳しい動作検証は
TEST for Thunderbird 45.0b1 - meitner
などにあるので、format=flowedがそもどんなものかは↑にて確認して頂くとして、format=flowedに関するThunderbird上での設定名と初期値はそれぞれ、

  • mailnews.send_plaintext_flowed=true
  • mailnews.display.disable_format_flowed_support=false

とされています。
そのため、Thunderbird45.0環境で普通にメールを書いた場合、

  • メール作成画面ではmailnews.wraplengthで設定された値で折り返す
  • 下書きや送信済みトレイ、メール受信後の受信トレイでは、改行による折り返しがない状態で表示される

というフォーラムで報告されているような状態になる…はずが、普段使いの環境(プロファイル)ではなりませんでした。

普段はmailnews.wraplength=68で使っている*1のですが、本文書いて下書きに保存して、そのあと送信…とやっても、どこの時点においても作成時点での改行が維持されたまま、どこにformat=flowedがあるのだろうか……という 状態でした。

f:id:meeyar:20160421002002p:plain

f:id:meeyar:20160421002022p:plain

この時のメールヘッダは、

Content-Type: text/plain; charset=iso-2022-jp
Content-Transfer-Encoding: 7bit

でした。どこにも

format=flowed; delsp=yes

の文字がありません。
オプションの設定エディタ(about:config)より該当項目を見てみると、

  • mailnews.send_plaintext_flowed=false
  • mailnews.display.disable_format_flowed_support=false

になっていました。しかも初期値扱い。*2

f:id:meeyar:20160421002122p:plain

ふぇ?( ゜o゜)?
と思って他のプロファイルで見てみると、そっちはちゃんとmailnews.send_plaintext_flowed=trueになっている。
普段使いと、以前に普段使いだった(今は移行済み)プロファイルだけがfalseの状態。

ん~(´・ω・`?)
ということで調査してみました。

結論からいうと、アドオンのEnigmail
Enigmail :: Add-ons for Thunderbird
が入っていると、初期値扱いでmailnews.display.disable_format_flowed_support=falseとなります。
Enigmailのセットアップや鍵作成などを行わない(アドオンインストール直後)状態でも値が変更済みの状態です。

そういえばJPCERT/CCのWeekly Report
JPCERT コーディネーションセンター Weekly Report
を受信するのにEnigmailを導入していたのでした。

バッドノウハウ&本来の使いかたではありませんが、「format=flowedを無効にしたいけど設定ファイルをいちいち開くのはめんどくさい」という場合は、とりあえずEnigmailを入れておくとよいかもです。(^_^;)

*1:引用符が重なることを考えてやや短めの文字数

*2:細文字は初期値、変更後は太文字になる

Auto Address Cleanerが動作しない

(2016/4/29追記)Tb45対応の1.0.4がリリースされました。よかったよかった(追記終わり)

Thunderbird45のリリースノートにない挙動など - とりかごとなり。のつづき。
リリース直後はメール表示や受信だけして「あー大丈夫そうだなー」などと思ってThunderbird 45.0 release - とりかごとなり。に「今のところ問題はありません。」なんて書いたけどそんなことはなかった

メール送信時に宛先のメールアドレスより表示名をとり除く
Auto Address Cleaner :: Add-ons for Thunderbird
というアドオンがあるのですが、こいつがThunderbird45.0だと動作していないことが判明。

通常このアドオンが入っていると、メールの宛先(To:やCc:)にある「表示名<メールアドレス>」の表示名を送信時に除くとされていますが、45.0環境下だと除かれておらず、表示名が入った状態で先方へ届いてしまっています。

To:めえぇ<mee@example.com>

宛てにテストメールを作成した時、Auto Address Cleanerが入っていれば、受信側のTo:には

mee@example.com

のみが表示されるはずなのですが、実際に見てみると

To: =?UTF-8?B?44KB44GI44GH?= <mee@example.com>

となっています。
普段やり取りする方々については、アドレス帳にそんな変な名前で登録してはいないつもりだけど、不要なトラブルを避けるためにはメールアドレスonlyがよろし

現状アドオンに修正入っていない状態なので*1、当面のしのぎとしては

  1. メール作成画面でTo:の表示名を手動で削る
  2. Header Tools Lite :: Add-ons for Thunderbirdなどを入れてヘッダを直接編集できる状態にしておき、手動で表示名を削除

くらいしか思いつきません。

Thunderbird45のリリースノートにない挙動など - とりかごとなり。
と併せて眺めると、やっぱり45.0の送信周りは以前よりも大きく変更されているような印象ですが、このあたりの詳しい話をほとんど見かけません。

 

Thunderbird45のリリースノートにない挙動など

(2016/5/2追記)アドオン絡みで起こる送信周りの不具合について、とりあえずの対処法を書きました。
Thunderbird45.0で送信時確認アドオンを有効化する方法 - とりかごとなり。
「マジ送れないんだけど」とお怒りの方は↑を先に読んだ方がよいかもです。(追記終わり)

リリースノートに書いてない部分で気が付いたことなど。

その1:メール送信ができない環境があるらしい

Confirm-Address :: Add-ons for ThunderbirdSecure Addressing :: Add-ons for Thunderbird

など、メール送信時にアドレスの確認が入るアドオンを導入した環境で、正常に送信ができない不具合が報告されています。

MozillaZine.jp フォーラム • トピック - Thunderbird 45.0にUpdate後、送信ボタンを押しても送信できません
とか
MozillaZine.jp フォーラム • トピック - 送信時のパスワード入力
とか。

ただ、みなさん「送信できない」だけで具体的な症状が不明なのでちょっと確認。
(普段はこの手のアドオン入れてないんだけど)

Confirm Address/Secure Addressingを入れてみる

confirm address導入状態でメールを作成・送信しようとすると以下の確認画面が出ます。

f:id:meeyar:20160417164235p:plain


この時に、アドレスにチェックを入れて「送信」を押しても何も反応しない(エラーも出ない)というのが「送信できない」の現象です。

Secure Addressingでは送信時に以下の画面がでますが、同じようにメールアドレスへチェック入れて「OK」を押しても無反応です。

f:id:meeyar:20160417164322p:plain


試しにSMTPのログ取りもしてみましたが、以下の画像のように真っ白であり、メールサーバへの通信が発生していません。
Thunderbird上で「送信」操作をしたことにはなっていません。

f:id:meeyar:20160417164437p:plain

対処法

アドオンのサイト見ても、confirm addressは2013年、Secure Addressingは2014年の更新で止まっています。
ただし、confirm addressについては、Mozillazine.jpのフォーラムで対応版が公開されました(バージョンは1.2.9.2)。
MozillaZine.jp フォーラム • フォーラム閲覧 - 拡張機能」にあります。
MozillaZine.jp フォーラム • トピック - Confirm-Address 修正版

ブラウザ経由でアドオンを拾ってくることになるので、アドオンの入れ方は
アドオンを入れてみようではないか。 - とりかごとなり。
webブラウザ等で拾ってきたアドオンのファイル(.xpi)をインストールする方法
を参考にして下さい。

(2016/5/1追記)公式に対応版が出ました
https://addons.mozilla.org/ja/thunderbird/addon/confirm-address-5582/versions/?page=1#version-1.2.9
(追記終わり)

Secure Addressingについてはまだ対応版が出ていないようです(探せてないだけかもですが…)。

その2:Thunderbirdがスマイリーデビュー

テキスト形式のメールにて、メッセージペインで顔文字(スマイリー)の表示が出来るようになりました。
件名(subject:)には対応していません。

f:id:meeyar:20160417165430p:plain


この設定は、オプション>表示>書式内の「顔文字をアイコンで表示する」が対応しています。

f:id:meeyar:20160417170113p:plain

ビジネス目的でいきなりスマイルが出たり、一行AAを書いたはずなのにスマイリーになっていたりするとかなりビビるので、そういう用途の方はチェックを外すとよいです。

Thunderbird 45.0 release

2015/5/11追記)こちらのリリース情報にアクセスが傾いているっぽいけど、Tb45環境で送信できない、HTMLメールの改行設定違うなどについては以下を参照のこと
Thunderbird45.0の段落改行について。 - とりかごとなり。
Thunderbird45.0で送信時確認アドオンを有効化する方法 - とりかごとなり。

ほか45.x絡みは右サイドのカテゴリー45.x カテゴリーの記事一覧からどうぞ。(追記終わり)

(2016/4/15追記)Mozillazine.jpにリリースノートの邦訳が出ました。
MozillaZine.jp » Blog Archive » Thunderbird 45 がリリースされた
こちらの方がすっきりして見やすいです。(追記終わり)

窓の森の記事を見て知る今日このごろ。
Mozilla、「Thunderbird」v45.0を正式公開 - 窓の杜

早速アップデートしたのですが、夜になっても自動アップデートがかからなかったため、Mozillaのサイトからフルでダウンロードする羽目に。
てか最近は毎週アップデートしてる気がする。何か忙しい。


具体的な変更点については↑の記事とか
Thunderbird — Notes (45.0) — Mozilla
に書いているのですが、あまり違和感なく今のところ問題はありません。

以前フォーラムで話題に上がっていた、

MozillaZine.jp フォーラム • トピック - 333文字を改行なしで入力すると文字化けする

653342 – CJK(Chinese, Japanese, Korean): extra space is inserted within text in mail due to wrap produced by mailnews.wraplength and line length limitation of 1000bytes of SMTP

MozillaZine.jp フォーラム • トピック - 連続した半角スペースをコピペすると1文字分になる。

193153 – Copy/paste from a plain text editor loses white-space (multiple spaces/blanks, tabs, newlines) since plain text editor uses "white-space: pre-wrap" - Caused by bug 1174452

も修正されています。

あと、Thunderbirdのリリースノートにない修正として、

MozillaZine.jp フォーラム • トピック - 【OS X】「フィード購読の管理」を開いた後にマウスポインタが無効化される

1224790 – Mouse stops working after closing modal dialog that opened window. [Mac]

も直っています。(Firefox45.0の修正一覧にあります)

 

ざっと見た感じ(( )内はリリースノートの文面))

メールのリストビューへ“通信相手”カラムが追加された。(Add a Correspondents column combining Sender and Recipient)

45.0アップデート直後だと、この「通信相手」カラムが表示状態で、従来の「差出人」「受信者」が非表示です。
メールを1:1でやり取りするなら便利な場面もありますが、メーリングリストなどだと「差出人(From:)≠通信相手(MLのアドレス)」なので、かえってわかりにくいことも。

あと、

メールのヘッダーから送受信者の名前とメールアドレスをコピーする機能(Allow copying of name and email address from the message header of an email)

はAuto Address Cleaner入れてる人なので特に使いません( o ;)
他に「使わないもの」として、

フォントサイズをプルダウンリストで選択できるボタンが追加されるなどの改善も盛り込まれた。(Add dropdown in compose to allow specific setting of font size.)

 って何だろう…と思って、窓の杜にあるスクリーンショットをよー…くみたらHTML形式の編集画面だったため、「ウチには関係ないな」と思うことにしました。いつもテキスト形式しか使わないので。

あと知らなかったこと。

メールを編集する際に[Enter]キーを押すと、改行ではなく新しいパラグラフが追加されるようになった。従来通り改行を入力したい場合は、[Shift]+[Enter]キーが利用できる。(Return/Enter in composer will now insert a new paragraph by default (shift-Enter will insert a line break))

は今初めて「段落改行じゃなかったのか…」と気づきました。
でも、改めて「そういえば」と思い返してみると、Thunderbirdで作成したメールの文章をSylpheedとかAl-Mailとかで読むと、「何か行間詰まってるなー」ということはあったような。
これのせいだったのか。
今度からはきちんと段落になるようなので期待。

段落改行についての設定は、オプション>編集内に「段落改行の使用中はEnterキーで新しい段落を作成する」というチェックボックスがあります。

f:id:meeyar:20160414222005p:plainあと…
あぁ、アドオンマネージャのカラーリングがfirefoxっぽくなりました。

f:id:meeyar:20160414223851p:plain気になったのはこんなくらい。

Thunderbird38.7.2 release

…なんだけど。
前記事Shift(Option)キーでセーフモードが起動しない条件 - とりかごとなり。を書いたついでにアップデートかけたのですが、英語のリリースノート

Thunderbird — Notes (38.7.2) — Mozilla
が38.7.1の時と同じように見えるのは目の錯覚なのか(20164/5 21:00時点)

f:id:meeyar:20160405210406p:plain

セキュリティアドバイザリ(英語日本語)もまだ更新されてない気がするし…

Bugzillaの修正済みBug一覧も該当しなさそう。

Shift(Option)キーでセーフモードが起動しない条件

以前、トラブルシューティング:確認2[アドオン依存かどうか]:セーフモードの方法 - とりかごとなり。の中で、

以前のバージョンでは、Thunderbirdを起動していない時に

    Win+Rで「ファイル名を指定して実行」からthunderbird -safe-mode(Windows
    ターミナルから/Applications/Thunderbird.app/Contents/MacOS/Thunderbird-bin -safe-mode(OS X)

とか

    ThunderbirdのアイコンをShift(Windows)かOption(OS X)と一緒に起動

が出来たと思うのですが、現行の38.x系ではなぜか上手くいきません。

 ということを書いていたのですが、これの再現条件がわかりました。
結論から言うとバージョン依存ではありませんでしたので、以前の文章をお詫び&訂正しつつ、再現条件を書いておきます。

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